グループディスカッションのヒント1
就活生のみなさんへ
「濃い」ってお値打ち感ありませんか?
この「濃い」って
グループディスカッションの「新メニュー」お題が出たときの
何かのヒントになりませんか?
今、食品業界では「濃い」がヒットのキーワードのワケ
週刊文春 2月16日(木)12時6分配信
食品業界では、今「濃い」がヒットのキーワードだとか。たとえば、『濃いシチュー』(エスビー食品)。
「年間売り上げ予定額の十二億円(小売りベース)を三カ月で達成し、現在は十八億円弱にまで伸びました」(エスビー食品(株)広報担当者)
また、『濃い味糖質0(ゼロ)』(キリンビール)も、
「震災の影響で三カ月ほど販売を中止しましたが、当初の予定の年間四百三十万ケースにかなり近い四百十二万ケースまで販売量を伸ばしました」(キリンビール(株)広報部)
流通ジャーナリストの金子哲雄さんが言う。
「『濃いシチュー』『濃い味糖質0(ゼロ)』、いずれの商品も日本食糧新聞社主催の『第三十回食品ヒット大賞』(平成二十三年度)の優秀ヒット賞を受賞。これ以外にも『午後の紅茶 パンジェンシー 茶葉2倍ミルクティー』(キリンビバレッジ)や『一平ちゃん大盛冬期限定濃い味チーズみそとんこつ』(明星食品)などの売れ行きも好調です。森永乳業は“濃厚”を売りにした商品を昨年末から六品目以上市場投入するなど、続々と濃厚食品が登場しています」
この濃厚ブーム、消費者の懐具合に関係しているという。
「濃い味の食品なら少量で満足感を得ることができる。
つまりできるだけ食費を抑えたいという気持ちの表れです。
また、今年の厳しい寒さも影響している。
寒いと消費者の嗜好は濃い味に向かう傾向があります」(同前)
濃い味というと、気になるのが健康への影響だ。
「『濃い味ミルク』(グリコ乳業)の様に、濃厚だけどヘルシーという商品もありますが、多くの場合は生クリームや油脂など高カロリーな材料を使ったり、塩分を増やすことによって濃厚感を出しています。そのため、今まで以上にカロリーや塩分の表示に注意を払ってほしいですね」(料理研究家・宮本千夏さん)
食品業界にも影響が。
「人はひとたび濃い味に慣れてしまうと薄味に戻るのが難しいんです。つまり、濃厚食品を販売した食品メーカーは、今後もより濃い味を追究し続けるしかない。開発担当者にとって、これはかなり難しい仕事です」(フードコーディネーター・山田有香さん)
濃厚食品はパンドラの箱だったのか。 (岡崎博之)
(週刊文春2012年2月23日号「THIS WEEK グルメ」より)