採用担当者の選考思考
採用担当者は、多くの人が「早期に最も良い結論に行き着く思考」をベースに選考を進めています。
その選考思考は、事実⇒仮説⇒検証⇒結論です。
<<天候>>
こんな雨雲の日には、折りたたみの傘を持って出かけますね。
それは、過去の経験(事実)から、この雨雲だと圧倒的に雨が降る確率が高いことを知っているからです。
事実:雨雲
⇒仮説:雨が降るかもしれない
⇒検証:折りたたみ傘を持って出かける
⇒結論:雨が降った。助かった。
この繰り返しから身についたものです。
<<購入>>
何か商品を購入しようと思ったとき、事実を集めますね。
・ネットで安く買えるところを探す。
・本物かどうか、「口コミ」を確認する。
・振込み代、郵送代を確認する。
どこで購入するのが一番ベストなのか仮設をたてます。
・トータル的に一番いい購入先はここだ。
検証を行う。
購入してみる。
結論。
安く、安心して購入できてよかった。
次回からもここから購入しよう。
<<車で目的地に行く>>
事実を集める。
・工事中の道はないか?
・時間帯によって混む道はないか?
・信号の数は多いか?
・乗車待ちのタクシーが多くないか?
多くの情報を集めます。
仮説を立てます。
・この道は、工事中で片道通行だから避けよう。
・この時間帯は、営業車の出入りが激しいからオフィス街は避けよう。
・信号が少ないからこの道を選ぼう。
この結果から最適な道を選びます。
検証:実行する。
・オフィス街、工事中の道を避けたのは正解。
・しかし、途中のイベント会場でイベントがあり、少し混んだ。
結論
・イベント情報を事前に知っておくと、回避でき、早く着けると思う。
選考思考も同じ。事実⇒仮説⇒検証⇒結論
本来であれば、数ヶ月の試用期間を設定し、試用期間に「活躍できるかどうか?」を確認したいところ・・・・
新卒はそうもいきません。
筆記試験と合計数時間の面接で「活躍するかどうか?」を見極めなければいけません。
生涯賃金2億5000万円以上と言われる「人材」を決めるのに数時間の面接、筆記試験で見極めるのは難しい。
効果的に「人材を見極める」ために事実⇒仮説⇒検証⇒結論思考を用いています。
事実
適性検査:国語、算数=能力検査
この点数が高いほうが、「活躍する」確率は高いという相関関係があります。
1万人以上の応募者の中から効果的に選考を進めるには、確率論を元に選考を進める必要があります。
性格検査
面接で性格、行動力、考え方を把握することは困難です。
役者のような人が「優秀な人材」を演じ、エピソードを捏造すると、だまされる面接官がいるかもしれません。
補助ツールとして、性格検査の結果を用います。
小論文
小論文は、論理的な文章力を確認する「事実」になります。
エントリーシート
エントリーシートも論理的な文章力を確認する「事実」になります。
仮説
「事実」から応募者の人物像をイメージします。
そのイメージと「求める社員の人物像」を重ねあい【会って、人物を確認したいと思う】
⇒面接に進ませます。
検証
イメージした応募者の人物像が「理想の社員像」と一致しているか?
面接を通して確認:検証します。
本当に「活躍するか」確認できるまで、質問を重ねます。
結論
活躍できると結論が出たら
⇒内定
活躍するかどうか・・・・よく分からない
⇒不合格
最初の難関は⇒良い「事実」を提供することです。
「理想の社員である」と「事実」を提供し、面接プレゼンテーションスキルを用いて、証明していくこと・・・
これが就職活動です。